我々はウクライナのために血を流せるか?

福岡の設営隊メンバーぷにゅっくすです。

 

遂にロシア軍がウクライナに全面侵攻しました。

私は今までの推移から、戦争になる確率は80%あるのでは?と予想していました。

なぜなら、プーチンはウクライナがNATO加盟国になり西側の国になることを絶対に許さないだろうと考えていたからです。

 

ウクライナは案外モスクワと近いです。しかも、ロシアが地中海やインド洋に出るには黒海を必ず押さえておく必要があり、

黒海沿岸が西側になってしまえば重要な交通経路を失うことになります。

このような有事の際、私は世界地図を改めて見ることにしています。ウクライナがロシアにとってとても重要な場所であることが分かるでしょう。

日本地図を同じ縮尺で貼り付けたら、モスクワとキエフはちょうど大阪と種子島、東京と札幌の距離と同じくらいです。

しかもかなり国境を接していて地続きで繋がっているのです。

日本に例えれば、九州や沖縄が独立宣言をして、中国共産党と軍事同盟を結ぶようなものです。

仮にそうなった場合、日本の軍事的緊張は極限まで高まるのではないでしょうか。

 

かねてからプーチンはNATO不拡大を要求していましたがこれが通らないと分かると躊躇なく開戦を決断しました。

ウクライナという地域は親ロシアでないと困るし、ウクライナのために欧米と直接衝突することはないと踏んでいるものと思います。

そして、欧米は選択を迫られていると感じます。イタリアの一般家庭ではガス代が高騰し、2ヶ月で14万円もの出費になったそうです。

今やEUはエネルギーをロシアに依存するようになりました。

経済制裁は当然実施されていますが、長期的な制裁は欧州の首を絞める事になり難しくなってくるのではないでしょうか。

 

ロシアのシナリオはウクライナ政権を打倒し、親ロシア政権を形式的な投票で成立させることです。

もしそうなった場合、当然欧米は新政権を認めず非難するでしょうが、事実上ウクライナはロシアの傀儡国家となるおそれが高くなりそうです。

というのは、思った以上に中国がロシアを支援しており、ロシアはSWIFTから除外されましたが、人民元ベースのCIPSが前々から運用されており、

中国とロシアの自由な貿易に影響はなく、中国が欧州の代わりに天然ガスを輸入する等していきロシアへの打撃が弱まる可能性もあるからです。

 

私はここで大きな懸念が出てきます。というのは、クリミア併合に続き、プーチンにとっての成功体験となるからです。

過去にナチス・ドイツがズデーテン地方を併合した際、イギリスやフランスは宥和政策を採用し、併合を追認することでヒトラーの成功体験となってしまいました。

これがヒトラーのさらなる領土野心に繋がったと言われています。

ウクライナの件でプーチンを成功させると、彼はかつてのソビエト、ロマノフ王朝のように、次はバルト三国、ルーマニアと、野望を広げてしまうのではないでしょうか。

さらには、当然中国も欧米の動向を観察しています。ウクライナに対し軍事介入がない場合、中国も台湾に対するハードルが下がることと思います。

これを食い止める為には、欧米はもちろんのこと私達もウクライナのために血を流す覚悟ができるかどうか、真剣に考える時が来たと感じています。

 

※今回下記のウェブサイトの世界地図を参考にしました

https://thetruesize.com/

メルカトル図法は国の大きさが変わるため、本当の大きさの比較ができるように工夫されたサイトです。